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3. 小児科・内分泌内科

当研究所の検査の特徴

現在、GC/MSをもちいる多くの検査所で、30年来の手法(有機溶媒抽出法で有機酸だけを調べる方法)が使われていますが、本研究所では自ら開発した最先端の手法(メタボローム解析)で行います。この手法では有機溶媒に移行し難い極性の高い有機酸の回収率が高いため、1回の検査で多くの疾患の確認ができます。当研究所では有機酸、極性の強い有機酸、アミノ酸、プリン、ピリミジン、その他と400種類にも及ぶ代謝物を一斉に評価し、重要な代謝物(バイオマーカー)は安定同位体希釈法で高精度に定量します。さらに、バイオインフォーマティクス、長年の経験、データベースを駆使して、疾患名を特定(判断)します。当メタボローム検査は信頼性が高く、国際的にも最先端のものです。この疾患で再検は殆ど要りません。迅速に疾患が確定され、速やかに個別化医療を開始できますので、費用対効果が高いです。残念なことに用いられる手法ごとの、対象疾患の種類、バイオマーカーの種類と感度・特異度、従って、その手法の価値、検査施設ごとの精度などは、稀少疾患ゆえに、その実情の理解は医療関係者には浸透していません。

本研究所の手法ではプロピオン酸血症を日本人に多い軽症型も、まだ症状の出ていない方も、また、いつ採取した尿でも確認することができます。当研究所でプロピオン酸血症と化学診断された方は全例、その後の遺伝子解析でも同様に確認されています。生死を分ける高アンモニア血症の鑑別診断にも当研究所の尿メタボローム検査は国内外の専門家に高く評価されています。

検査は原則として医療機関を通して受付します。しかし、日本疾患メタボローム解析研究所へ申し込めない場合はご相談ください。また、検査料について疑問があれば、ご遠慮なくお問い合わせ下さい。

クール宅急便がない、尿輸送のためのドライアイスが入手できない地域では、尿を乾燥ろ紙尿として普通郵便で送れますので、ご相談ください。

病気のお子さん、気がかりな症状などで心配な方は当メタボローム検査を一次検査に

代謝異常は症状や一般検査所見に特異性が低いため、病気の原因にたどりつくのに、数か月から数十年と時間がかかることがあります。従って、早期に間口の広い、精度の高い代謝物解析が診断に決定的に重要です。ただ、大方の推測に反し、代謝物解析は大変複雑で、多くの経験や学際的知識、応用力を要しますが、このことが分かるのはほんの一握りの専門家です。この専門家グループによる多種類の代謝物の精密計測・評価が、症状の現れる前であれ、現れてからであれ、稀少疾患の迅速な診断につながります。当研究所での1回の尿メタボローム検査から、多くの代謝異常診断のための根拠が得られますので、是非、一次検査としてご利用ください。

欧米では専門家による精度の高い化学診断であれば、医療には遺伝子解析は必ずしも必要ないと考えている疾患も少なくありません。また、多くの場合、遺伝子解析は正確な化学診断によって効率的に行うことができますが、それでも遺伝子検査には時間がかかります。従って、メタボローム検査による精度の高い化学診断によって、急性期の患者に個別化医療がタイムリーに提供されることが少なくありません。

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日本疾患メタボローム解析研究所のGC/MSを用いる尿メタボローム解析(GC/MS-based urine metabolomics)の申込書に尿酸値異常と尿路結石症の項目を追加しました。低尿酸血症、高尿酸血症、尿路結石症の患者さんの早期診断を支援します。

測定対象とする化合物:クラスと数のイメージ
診断支援対象疾患130項目のリストと確定度

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